ソファダイニングは後悔する?買う前に知りたい7つのデメリットと失敗しない選び方

ソファ ダイニング セット

ソファダイニングを初めて見たとき、かなり合理的な家具だと思いました。

ソファに座ったまま食事ができる。

食べ終わったら、そのままコーヒーを飲んだり、テレビを見たりもできるし、

ダイニングセットとリビングセットを別々に置く必要もない。

特に、リビングとダイニングを十分に分けられない部屋では魅力的ですよね。

ところが、実際に購入しようと調べてみると、

  • 食事がしにくい
  • 長時間座っていると疲れる
  • テーブルとの高さが合わない
  • 立ち座りしにくい
  • 普通のソファにすればよかった

といった「後悔」の声も。

なぜでしょうか。

ソファダイニングについて調べていくと、単純に「サイズ選びが難しい家具」というだけではないことに気づきました。

ソファとダイニングチェアでは、そもそも身体の使い方が違うのです。

ソファでは、身体を後ろへ預けます。

ダイニングチェアでは、身体を起こしてテーブルへ向かいます。

つまりソファダイニングとは、

「くつろぐ身体」と「食べる身体」を、一つの家具に座らせる試み

とも言えます。

ここに、この家具の面白さと難しさがあります。

今回は実際にソファダイニングに座り、座面の沈み込みを測ったり、

食事・PC作業・くつろぐときの姿勢を比較したりしながら、後悔しやすい7つのポイントを

「身体に何が起きるのか」から紐解いていきます。

ソファダイニングで後悔しやすい7つの理由

1. 座面高が合っていても、座った瞬間に高さが変わる

ソファダイニングを選ぶとき、まず確認したいのがテーブルと座面の高さです。

家具では、テーブルの天板高と椅子の座面高との差を「差尺」と呼びます。

ソファ ダイニング 後悔 図面

たとえば、

テーブル高70cm。

座面高42cm。

差尺28cm。

数字だけを見ると、それほど不自然ではありません。

ところが、普通のダイニングチェアとソファには大きな違いがあります。

ソファは座ると沈みます。

実際に座面高42cmのソファで測ってみると、筆者が座った状態では、お尻の位置で約39cmまで沈みました。

その差は約3cm。

数字だけを見ると、たいした差ではないように思えますが……。

でも、テーブルの高さは変わりません。

座る前には「ちょうどいい」と思っていたテーブルと座面の高さ関係が、身体を乗せた瞬間に変わるということです。

商品ページに「座面高42cm」と書かれていても、それは人が座った状態の高さとは限りません。

柔らかいクッションなら、お尻が3cm以上沈むこともあるでしょう。

ソファダイニングで確認するべきは、

座面高ではなく、「自分が座ったときの座面高」

なのです。

さらに厄介なのは、人によって沈み方が変わること。

体格の違う二人が同じソファへ座れば、それぞれの身体とテーブルとの位置関係が微妙に変わる可能性があります。

購入前に実物へ座れるなら、座面高の数字を確認して終わるのではなく、テーブルに手を置いてみてください。

肘は不自然に上がっていないか。

肩に力が入らないか。

皿へ手を伸ばしやすいか。

家具の寸法ではなく、座ったあとの身体を測る。

ソファダイニングでは、ここから選び始めることが吉です◎

2. くつろぐときと食べるときでは、お尻の位置が違う

くつろぐとき、人は座面の奥までお尻を入れ、背中を背もたれへ預けます。

ところが、目の前に食事を置いてみると身体の使い方が変わります。

お尻が少し前へ出る。

上体を起こす。

腕をテーブルへ伸ばす。

場合によっては背中が背もたれから離れる体勢になるでしょう。

同じソファの上で、

くつろぐときは「後ろ」へ行きたいのに、食べるときは「前」へ行きたい。

ソファ ダイニング 食事 くつろぎ

実際に同じソファで、くつろいでいる状態から食事する姿勢へ変えてみました。

すると筆者の場合、お尻の位置が約10cm前へ移動しました。

くつろいでいるときは、座面の奥までお尻を入れて背中を背もたれへ預けています。

ところが食事を始めると、テーブルへ身体を近づけるためにお尻が前へ出て、背中も背もたれから離れました。

同じ人、同じソファでも、何をするかによって実際に使っている座面の位置そのものが違うのです。

ここがソファダイニング特有の問題です。

特に座面奥行きの深いソファでは、この差が大きくなります。

ショールームで深く腰掛けた瞬間には、

「すごく座り心地がいい」

と感じるかもしれません。

でも、その姿勢のまま目の前の皿から食事を取れるでしょうか。

テーブルが遠ければ、食事中は背もたれを使わず、座面の前方に座り続けることになります。

そうなると、せっかく付いている背もたれを食事中ほとんど使っていない、ということも起こります。

ソファダイニングを見るときは、

「座り心地」を一種類だと思わないこと。

くつろぐ姿勢と食事する姿勢。

この二つを実際に行き来してみることが大切です。

3. ダイニングチェアは家具が動く。ソファダイニングは身体が動く

普段、ダイニングチェアへどう座っているかを観察してみると、あることに気づきます。

椅子を前後に動かしたり、ちょうどいい位置で止めたり…..。

私たちは無意識に、身体に合わせて家具の位置を調整しています。

身長が違えば、テーブルとの距離も少し変えられる。

食事中に窮屈なら、少し後ろへ下がることもできます。

しかし、大きなソファは簡単には動かせません。

ソファとテーブルの距離は、ほぼ固定されます。

この違いを確かめるため、普通のダイニングチェアとソファの両方で、実際に食事する動作を比べてみました。

今回試したときも、テーブルへ近づくために動かしたのはソファではなく、自分の身体でした。

座面の上でお尻を前へずらし、身体をテーブル側へ近づけます。

同じ「テーブルの前に座る」という行為でも、

ダイニングチェアでは家具を動かす。

ソファダイニングでは身体を動かす。

実際に比べてみると、この違いは想像していた以上にはっきりしていました。

つまり、

家具を身体に合わせるのではなく、身体を家具に合わせる

ことになります。

特にL字型のソファダイニングでは、この違いが分かりやすく現れます。

この違いが、人によってはストレスに感じてしまうことがあります。

これらを念頭に、自分のライフスタイルに合った家具を選ぶことが重要です。

ソファダイニングは、テーブルとの距離だけでなく、周囲を人がどう移動するかも重要です。
ソファそのもののサイズや生活動線については、
ソファが大きすぎたらどうする?後悔したときの対処法と失敗しないサイズ選びでも詳しく検証しています。

4. 食事しやすくすると、「ソファらしさ」が少し減る

ソファダイニング用のソファを観察すると、一般的なくつろぎ用ソファとは少し違う部分があります。

座面がやや高い。

奥行きが深すぎない。

沈み込みが少ない。

姿勢を起こしやすい。

なぜでしょうか。

これは、食事をするためです。

だから「ダイニング」として使いやすくしようとすると、自然とこうした設計になっていきます。

でも、ここで逆のことが起こります。

食事しやすいソファへ近づけるほど、一般的なソファの座り心地からは少し離れていく。

低いソファへ深く沈み込みたい。

背中を預けたい。

脚を伸ばしてだらっと座りたい。

そういう「ソファらしいくつろぎ」を求めている人には、少し物足りなく感じる可能性があります。

反対に、柔らかく深いソファを選べば、今度は食事の姿勢に無理が出やすくなる。

これは商品の欠点ではなく、

一台二役である以上、どこかに必ずバランスが生まれるということです。

だから、

食事50:くつろぎ50なのか。
食事70:くつろぎ30なのか。

くらいまで考えてみる。

「両方できる」だけでなく、自分はどちらを重視するのかを決めておくと選びやすくなります。

家具選びでは、すべてを満たすものを探すよりも、自分が何を優先するのかを決めることも大切です。
家具の価格と選び方については、高い家具と安い家具の違いは?|価格差の理由を解説でも考えています。

5. PC作業をすると、「食事できる」と「作業できる」は別だと気づく

ソファダイニングを購入すると、食事以外にも仕事や趣味などに使いたくなります。

特に在宅勤務があるなら、ダイニングテーブルがそのまま仕事場になることもあるでしょう。

ここで注意したいのが、

食事ができる姿勢と、長時間作業できる姿勢は同じではない

ということです。

ソファ ダイニング 後悔 食事 PC

実際にソファダイニングで、ノートPCを使って1時間作業してみました。

作業を始めた直後は身体を起こして座っていたので、それほど違和感はありませんでした。

ところが30分ほど経ったころ、自分の姿勢を確認してみると、最初とはかなり変わっていました。

背中が背もたれから離れ、身体が前へ出て、猫背気味になっていたのです。

意識してそうしたわけではありません。

PCの画面とテーブルへ身体を近づけようとしているうちに、自然とその姿勢になっていました。

食事なら30分程度で終わる姿勢でも、PC作業ではその先があります。

短時間なら気にならなかった小さな違和感が、時間とともに大きく感じることがあります。

今回1時間使ってみて感じたのは、

「食事ができる姿勢」と「長時間維持できる姿勢」は別物だということ。

だからソファダイニングで仕事もしたいなら、ショールームで遠慮せず、

PCを使う姿勢を実際につくってみてください。

「食事できるから仕事もできるだろう」ではなく、

何時間その姿勢を続けるのか

まで考えたいところです。

家具やインテリア用品は、商品単体ではなく「自宅でどう使うか」まで想像すると失敗を減らせます。
ロールスクリーンは後悔する?買う前に知りたい7つのデメリットと失敗しない選び方
でロールスクリーンの選び方をまとめています。

6. 食べこぼしは「椅子を汚す」のではなく「ソファを汚す」

普通のソファにはあまりない、ソファダイニング特有の問題があります。

それは、

食卓の汚れを、リビング家具が受け止める。

ということです。

白やアイボリーの大きなソファは、空間を明るく見せてくれます。

でも、その上で毎日食事をするなら、新品の姿だけを見て選ぶのは少し危険です。

特に確認したいのは、

カバーを外せるか。

洗えるか。

座面だけ取り外せるか。

隙間へ掃除機を入れられるか。

替えカバーがあるか。

です。

個人的には、ソファダイニングの生地選びでは、

「このベージュが一番きれい」

といった好みのほかに、

「このベージュにミートソースを落としても、この家具を好きでいられるか」

くらいまで考えてもいいと思います。

7. 一つの家具にすると、家族の「食べる」と「くつろぐ」がぶつかることがある

ソファダイニングの大きな魅力は、二つの場所を一つにできることです。

でも、ここで家具ではなく、人間の方を見てみます。

一人は夕食を食べている。

もう一人は食事を終えてテレビを見たい。

誰かはノートPCを広げている。

子どもは宿題をしたい。

普通のリビング+ダイニングなら、それぞれ別の場所へ移動できます。

ところがソファダイニングでは、

「食べる場所」と「くつろぐ場所」が同じです。

一人暮らしなら、これはむしろ大きなメリットになるでしょう。

わざわざ場所を移動する必要もないですしね。

でも複数人で暮らしているなら、

家具を一つにすることと、生活を一つにできることは別

です。

夕食後、この場所で家族それぞれが何をしているだろう?

と想像してみてください。

ソファダイニングは、人数よりも同じ時間に何をする人たちなのかによって、向き不向きが変わる家具なのだと思います。

ソファダイニングが向いている人

ここまで読むと、ソファダイニングはかなり難しい家具に見えるかもしれません。

でも、条件が合えばかなり合理的です。

特に相性がいいのは、

  • 食後もそのままテーブルを囲んで過ごすことが多い
  • ダイニングとリビングを分けるほど部屋が広くない
  • 普通のソファほど深く沈む座り心地を求めていない
  • 来客時にテーブルを囲んで長く話すことが多い
  • 食事、読書、軽いPC作業などを同じ場所ですることが多い
  • 家具を減らして部屋に余白をつくりたい

といった暮らしです。

特に、

食事を終えたらリビングへ移動する人

より、

食事を終えても、その場所に残る人

との相性がいいように思います。

ソファダイニングのメリットは、単に家具を減らせることではありません。

食事と、その後の時間が自然につながることです。

ソファとダイニングを一つにまとめることで、家具の数を抑え、空間に余白をつくりやすいのもソファダイニングの魅力です。
こうした余白や自然素材を活かした部屋づくりが好きなら、
賃貸で和モダンインテリアを作るコツ|ジャパンディで叶える6畳・1Kの部屋づくりも参考にしてみてください。

ソファダイニングが向いていない人

反対に、慎重に考えたいのは、

  • ソファでは深く沈んでくつろぎたい
  • 食事とリラックスする場所を分けたい
  • 在宅勤務で長時間PC作業をする
  • 家族がそれぞれ別のことをする時間が長い
  • 食べこぼしやソファの汚れがかなり気になる
  • ダイニングチェアを自由に動かして座りたい

といった人です。

特に、

「普通のソファと同じくらいくつろげて、普通のダイニングチェアと同じくらい食事しやすい」

という期待は、一度疑ってみた方がいいと思います。

ソファダイニングは二つの家具を足したものというより、二つの家具の間にあるものだと認識しておいた方がいいです。

後悔しないために、ショールームでは「3つの姿勢」を試す

ソファダイニングを実店舗で試せるなら、ただ座るだけでは少しもったいないです。

個人的に試してほしいのは、次の3つです。

  • 食事する姿勢
  • くつろぐ姿勢
  • 作業する姿勢

この3つの姿勢を長時間続けられそうか、行き来してみてください。

ソファダイニングの使いやすさは、一つの姿勢の快適さだけでは判断できません。

食べる。

くつろぐ。

また身体を起こす。

立ち上がる。

私たちは一日の中で、同じ家具の上でも何度も姿勢を変えています。

身体を動かしたとき、その家具がついてきてくれるか。

そこまで試してから選ぶことをおすすめします。

すでにソファダイニングを買って後悔しているなら

ここまで読んで、

「もうソファダイニングを買ってしまった……。」

という人もいるかもしれません。

でも、使いにくいからといって、すぐにセットごと買い替える必要はないと思います。

ここまで見てきたように、ソファダイニングの使いにくさは「ソファダイニングだから」という一つの原因から生まれているわけではありません。

それぞれ原因が違います。

ならば、ソファダイニングというセット全体ではなく、使いにくさを生んでいる部分だけ変えてみましょう。

すでに購入しているなら、そんな選択肢もあります。

1. 座ると低すぎる → 「座面高」ではなく「沈み込み」を見直す

先ほど実際に測ったソファでは、座面高42cmに対して、座ったときのお尻の位置は約39cmでした。

身体が乗ることで約3cm高さが変わっています。

もし「テーブルに対してソファが低い」と感じているなら、ソファそのものの高さだけでなく、座ったときにどれくらい沈んでいるかを確認してみてください。

座面クッションを交換できる製品なら、メーカーへ

「座ったときの沈み込みを少なくしたい」

と相談し、硬さや中材を変更できないか確認する方法もあります。

数cmのためにソファを丸ごと交換する前に、この方法を検討してみては?

2. 立ち座りしにくい → 通路を一つ決める

L字型などのソファダイニングでは、すべての席からダイニングチェアのように自由に出入りするのは難しくなります。

そこで、すべての方向から出入りできる配置を目指すのではなく、人が出入りする方向を一つ決める方法があります。

片側には通路を確保する。

反対側は壁へ寄せる。

人が通る場所と、家具を置く場所を分けて考える。

限られた空間では、四方すべてに通路をつくるより、「ここから出る」と決めた方が動きやすくなる場合があります。

3. PC作業だけつらい → 「ソファ+可動チェア」に変える

今回、ソファダイニングで1時間PC作業をしてみたところ、30分ほど経った頃には、背中が背もたれから離れ、身体が前へ出て猫背気味になっていました。

でも、

PC作業がつらい=ソファダイニングそのものが合っていない

とは限りません。

食事やくつろぐ時間には満足しているなら、PC作業だけ別の座り方を用意する方法があります。

例えば4人で使えるテーブルなら、

ソファ3席+動かせるダイニングチェア1脚

という構成にする。

食事や団らんではソファ。

長時間PCを使うときはチェア。

すべての用途を一種類の椅子で解決しなくてもいいのです。

することが違えば、座る家具も違っていいのです。

4. それでも合わない → セット全部ではなく「一部分」だけ交換する

ここまで調整しても使いにくいなら、家具そのものを見直す段階です。

ただ、その場合もソファとテーブルをセットで交換する必要があるとは限りません。

例えば、

  • ソファの座り心地は好きだけど、テーブルが高い
  • 天板が遠い
  • テーブル脚が邪魔になる
  • 奥行きが大きすぎる

のであれば、テーブルだけを交換する。

  • テーブルの高さや大きさには満足している
  • ソファが深すぎる
  • 沈み込みが大きすぎる

のであれば、ソファ側を見直す。

「ソファダイニングを買って失敗した」と家具全体で考えるのではなく、

どの家具の、どの部分が、自分の身体に合っていないのか。

問題をそこまで小さくすると、買い替える範囲も小さくできます。

テーブルは高さだけでなく、天板の形によっても必要なスペースが変わります。
丸テーブルを検討している場合は、「丸テーブルは後悔する?買う前に知りたい7つのデメリットと失敗しない選び方」で、椅子を引くスペースや脚との干渉についても詳しく紹介しています。

ソファダイニングは「一台二役」の中身を見て選ぶ

ソファダイニングは、一見すると、二つの家具のいいところを合わせたように見えます。

でも実際には、

二つの異なる身体の使い方を、一つの家具に受け止めてもらうこと

でもあります。

同じ人間でも、やることが変われば座り方は変わります。

だからソファダイニングで後悔しないために見るべきなのは、

幅。

奥行き。

高さ。

座面高。

といった数字だけではありません。

その数字の中で、自分の身体がどう動けるか。

というところまで考えてみてください。

ソファダイニングで大切なのは、

「この家具は部屋に入るか」ではなく、「この家具に自分の身体が馴染むか」。

それが分かれば、

「普通のダイニングにすればよかった…..。」ではなく、

「うちにはソファダイニングでよかった!」

と思えるはずです。