ロールスクリーンは後悔する?買う前に知りたい7つのデメリットと失敗しない選び方

スクリーン 後悔 アイキャッチ

カーテンがない窓の圧倒的な開放感を体験したことがありますか?

北欧の住宅やインテリアショップで見かけるロールスクリーン。白い壁の前に一枚の布がすっと下りていて、使わないときには上へ消えていく。

カーテンのように左右へ布が溜まらないぶん、窓そのものがインテリアの一部になったように見えます。

筆者もロールスクリーンは好きです。

特に惹かれるのは、閉めた姿よりも開けたとき。スクリーンを巻き上げてしまえば、窓の左右にはほとんど何も残りません。

何かを足して窓辺を飾るというより、窓の周りから一つ要素を減らすための道具という感じがします。

でも実際に購入しようと調べてみると、

  • 「ロールスクリーンは後悔する?」
  • 「遮光タイプなのに光が漏れる?」
  • 「掃き出し窓には使いにくい?」
  • 「風でバタバタする?」

といった声も出てきます。

筆者も最初は「一枚の布を上げ下げするだけなのだから、カーテンより単純なのでは?」と思っていました。

ところがメーカーの資料を調べたり、実際の窓に当てはめて考えたりしていくと、どうもそんなに単純ではありません。

見るべきなのはスクリーンそのものより、その周囲にある数cmの隙間や、後ろにある窓、そして窓の前で人がどう動くかでした。

そこで今回は、ロールスクリーンで後悔しやすいポイントを整理しながら、「なぜそうなるのか」を窓の構造や人の動きから考えてみます。

ロールスクリーンで後悔しやすい7つの理由

まずは、ロールスクリーンを取り付けてから「カーテンにしておけばよかった」と感じやすいポイントを見ていきます。

1. 「遮光」を選んでも、窓全体が真っ暗になるとは限らない

ロールスクリーンを調べていて、最初に気になったのが「遮光」という言葉でした。

遮光生地を選べば、窓から入る光もほとんどなくなる。

なんとなく、そんなイメージを持ってしまいます。

ところが、メーカーの説明を読んでいくと少し違いました。

タチカワブラインドでは、製品の特性上、全閉時でも製品端部などから光が入る場合があることを案内しています。また、光漏れを抑えるために窓枠の内側をガイドレールで覆う専用製品も用意されています。

つまり、

「生地が光を通すか」と「窓全体から光が入るか」は別の話

なんですね。

そこで、一般的な窓を正面から見た模式図を作ってみました。

スクリーン 後悔 図面

スクリーンだけを見ると、窓のほとんどを覆っています。

ところが視点を「布」から「窓全体」へ移すと、その左右や上下には窓枠との境界があります。

面積としてはわずかな部分です。

でも、暗い寝室の中で外が明るければ、その細い部分だけが縦に光って見える可能性があります。

ここがロールスクリーン選びの最初の落とし穴だと思います。

商品ページではどうしても、

  • 遮光性能はどの程度か
  • 何色か
  • どんな生地か

を見てしまう。

でも、寝室で「できるだけ暗くしたい」という目的なら、本当に見るべきなのは生地ではなく窓全体です。

光漏れをできるだけ抑えたいなら、遮光性能だけでなく、窓枠をどこまで覆える取り付け方なのかまで確認した方がよさそうです。

2. 窓を開けた瞬間、ロールスクリーンは「一枚の面」になる

次に気になったのが、風です。

カーテンも、スクリーンも風で揺れます。

では、この両者が風から受ける影響に何か違いはあるのでしょうか。

まずは、ロールスクリーンを横から見た断面を確認してみました。

スクリーン断面図

窓を開ける。

外から風が入る。

その手前には、一枚のスクリーンが下りている。

ロールスクリーンは、カーテンのようにひだのある布ではなく、比較的フラットな一枚の面として窓の前にあります。

さらに製品によっては、生地の下端にウェイトバーなどの部材があります。

そう考えると、気にするべきなのは

窓枠に当たらないか。

近くの家具に触れないか。

風の通り道になっていないか。

ここまで考えると、「風が強い家だからロールスクリーンはダメ」という単純な話でもありません。

たとえば普段はスクリーンを上げて窓を開けるなら、それほど問題にならないかもしれない。

反対に、外からの視線を遮るためにスクリーンを下ろしたまま風を入れたい部屋なら、使い方との相性を確認した方がいいです。

ロールスクリーン単体ではなく、窓を開けた状態まで含めて考える

これが購入前にかなり重要なことになってきます。

3. 掃き出し窓では「開閉回数」まで考えたい

個人的に、ロールスクリーン選びでかなり重要だと思ったのが、

掃き出し窓に設置するときです。

ロールスクリーンは上下に開閉します。

一方、人は掃き出し窓を前後方向に通過します。

つまり、スクリーンが下まで閉まっている状態でベランダへ出ようとすると、

  1. 窓へ行く
  2. スクリーンを上げる
  3. 窓を開ける
  4. 外へ出る

という動作になります。

これだけなら、大した手間ではありません。

数秒です。

でも自宅でベランダへ出る場面を思い返してみると、

  • 朝、洗濯物を持って出る
  • ハンガーを忘れて戻る
  • もう一度出る
  • 植物に水をやる
  • 夕方、洗濯物を取り込む

意外と何度も行き来します。

ここで気づいたのが、ロールスクリーンを選ぶときに、

「操作しやすいか?」

だけを考えても不十分だということです。

一回の操作が簡単でも、一日に何度も操作すれば面倒になる。

逆にほとんど開けない窓なら、多少操作に手間があっても気にならない。

だから掃き出し窓では、

この窓を一日に何回通るだろう?

と数えてみる。

これはカタログには載っていませんが、製品の使いやすさを判断するうえではかなり大切なイメージだと思います。

実際、メーカー側でも大きな窓や操作負担のある場所に向けて電動タイプが用意されており、リモコンなどで操作できる製品も展開されています。

つまり「上げ下げ」という行為そのものが、ロールスクリーンの使い勝手を左右する要素の一つなのです。

4. カーテンとロールスクリーンでは「光の開け方」が違う

ロールスクリーンとカーテンを比較していて、もう一つ面白い違いに気づきました。

どちらも窓を隠すものなのに、開き方の方向が違うんです。

カーテンは横。

ロールスクリーンは縦。

言われてみれば当たり前ですが、暮らしの中では結構大きな違いです。

カーテン、スクリーン 後悔 比較

カーテンなら、

  • 右側だけ開ける
  • 左側だけ開ける
  • 人が通るところだけ手で避ける

といった横方向の調整ができます。

一方で、一枚のロールスクリーンなら、基本的には下から上へ開いていきます。

その代わり、下側を隠したまま上部から光を入れるような使い方はしやすい。

両者を比較して、「どちらが優秀」という答えはありません。

考えるべきは、自分が光をどちらの方向から入れたいかです。

道路からの視線が気になる。

隣家の窓がある。

午後だけ西日が入る。

窓の右側には建物があり、左側だけ景色が抜けている。

窓にはそれぞれ事情があります。

だからショールームでロールスクリーンを見るなら、全開と全閉だけでなく、途中で止めてみるのもおすすめです。

半分だけ下ろした状態で、自分の窓なら何が見えて、何が隠れるのか。

そこまで想像すると、単なる「窓を隠す布」ではなくなってきます。

5. 正面からはきれい。でも人は窓を正面からだけ見ていない

ロールスクリーンの施工写真を見ると、本当にきれいです。

壁。

窓。

スクリーン。

ほとんど一枚の平面のように見えます。

でも、ここで少し意地悪な見方をしてみます。

横から見たらどうなっているんだろう。

ロールスクリーンには、生地だけでなく巻き取り部分やフレームなどの機構があります。

メーカーによっては、上部からの光漏れを抑えながら機構部を隠し、見た目を整える部材を備えた製品もあります。

メーカー自身が、光だけでなく機構部の見え方まで製品設計の対象にしているわけですね。

スクリーン 後悔 視点

正面から見る。

少し斜めから見る。

真横から見る。

同じロールスクリーンでも、見えるものが変わります。

実際の生活では、

人間は、インテリア写真のカメラマンのように毎回窓の真正面へ立って暮らしているわけではありません。

だから実物を見る機会があるなら、個人的には正面から一度離れてみてほしいです。

商品そのものを見るというより、

「自分の部屋では、普段どこからこの窓を見るか」

を考える。

家具でも照明でもそうですが、展示されている物を「見る」のと、自宅で「視界に入る」のは少し違います。

丸テーブルを選ぶときも同じで、直径の数字だけでなく、椅子を引いたときの余白や部屋の中での見え方まで含めて考える必要があります。
丸テーブルは後悔する?買う前に知りたい7つのデメリットと失敗しない選び方」では、
実寸サイズを部屋に当てはめながら検証しています。

6. 白い一枚の面は、汚れまで一枚の面として見せる

ロールスクリーンの魅力は、面がきれいなことです。

一枚のフラットな生地が窓を覆う。

余計な線が少ない。

でも、個人的に気になるのが数年後です。

新品のロールスクリーンは当然きれいです。

でも窓の近くには、

  • 結露
  • ホコリ
  • 手垢
  • キッチンに近ければ油分
  • 子どもやペットが触れる汚れ

などがあります。

メーカーの商品ラインナップを見ると、水拭きに対応した生地など、メンテナンス性を意識した製品も用意されています。

ということは、逆に言えば、どの生地でも同じように手入れできるわけではないということです。

ここで購入前に確認しておきたいのは、

「汚れにくいですか?」

だけではありません。

汚れたら、自分でどうやってきれいにするのか?

まで検討する。

拭けるのか。

生地を外せるのか。

洗えるのか。

交換するならどうするのか。

これはロールスクリーンに限らず、家具を選ぶときにもかなり大切にしたい考え方です。

新品の写真だけを見ていると、インテリア用品は永遠に新品のような気がしてしまいます。

でも、家具も布も必ず生活に汚されます。

「購入時にどう見えるか」だけでなく、「汚れたときどう戻せるか」までがデザイン。

そう考えて選ぶと、色や素材の見方も変わってきます。

家具選びでも、購入時の見た目だけでなく「実際に部屋へ置いたあと」を想像することが大切です。
ソファについては、
ソファが大きすぎたらどうする?後悔したときの対処法と失敗しないサイズ選び」で、
生活動線やドア・収納との干渉まで含めて紹介しています。

7. 「すっきりして見える」だけで選ぶと後悔しやすい

InstagramやPinterestで見る、ロールスクリーンのある部屋。

白い壁。

木製家具。

窓辺には植物が一つ。

カーテンがないだけで、部屋が少し建築的に見えます。

筆者もよく見てます。

ただ、ここまでロールスクリーンについて調べてきて感じたのは、写真に写っていない時間の方が重要なのではないかということでした。

朝6時。

どこから光が入るのか。

昼12時。

窓を開けたら風はどちらへ抜けるのか。

夕方。

西日はどこまで入るのか。

洗濯するとき。

何回ベランダへ出るのか。

夜。

外から室内はどう見えるのか。

インテリア写真は、その部屋の一瞬を見せてくれます。

でも窓は一日中変化する場所です。

だからロールスクリーンを選ぶとき、SNSの写真を見るのと同じくらい、

朝・昼・夜、自分の窓を一度観察してみる。

これはかなり有効だと思います。

スマートフォンで同じ位置から3枚撮るだけでもいい。

すると、

「朝日がかなり強いな」

「この窓、意外と開けているな」

「夜は外からの視線が気になるな」

といった、自分の窓固有の条件が見えてきます。

ロールスクリーン選びで本当に必要なのは、商品知識より先に自宅の窓を知ることなのかもしれません。

実際に選ぶなら、腰高窓と掃き出し窓を同じように考えない

ロールスクリーンを調べていて特に感じたのが、すべての窓を一括りにしない方がいいということです。

たとえば腰高窓。

人が通りません。

窓の前にデスクや収納家具が置かれていることもあります。

ここでは、ロールスクリーンの「横に布が溜まらない」という特徴がかなり活きます。

ところが掃き出し窓はどうでしょうか?

こちらは窓であると同時に、扉でもあります。

人が通ります。

洗濯物を持って通ります。

植物を持って通るかもしれません。

メーカーの施工事例を見ても、同じ室内ですべての窓を同じ製品に統一せず、腰窓と掃き出し窓で異なるウィンドウトリートメントを組み合わせている例があります。

窓まわりを統一することより、窓ごとの役割に合わせる。

「この部屋はロールスクリーンにする」ではなく、

この窓は眺める窓。
この窓は風を入れる窓。
この窓は外へ出る窓。

と一枚ずつ考えてみる。

同じ部屋でカーテンとロールスクリーンが混在しても、それぞれに理由があるなら、その方がむしろ自然なのかもしれません。

限られた空間では、家具も窓まわりも部屋全体でどんな役割を持たせるかを考える必要があります。
一人暮らしの家具選びで後悔しない!賃貸・6畳を心地よくする3つの名作家具」では、
6畳・1Kの家具配置について解説しています。

それでもロールスクリーンが好きな理由

ここまで散々、後悔する可能性を書いてきました。

それでも、ロールスクリーンにはカーテンにはない魅力があると思っています。

それは、窓を「何もない状態」に近づけられることです。

カーテンを開ければ、左右に布が残ります。

それはそれで柔らかく、美しい。

一方、ロールスクリーンを巻き上げると、布は上へ移動します。

すると窓の左右には何もない。
ここにロールスクリーンの一番の魅力があると思っています。

景色がある。

光がある。

窓辺に置いた植物がある。

ロールスクリーンは、窓辺に何かを足すインテリアではなく、必要なときだけ現れて、必要がなければ消えるインテリアなのです。

こうした「足すよりも、引く」という考え方は、ジャパンディの空間づくりともよく似ています。
賃貸で和モダンインテリアを作るコツ|ジャパンディで叶える6畳・1Kの部屋づくり」にて、
賃貸でもジャパンディを叶える方法を紹介しています。

ロールスクリーンで後悔しないために購入前にやってほしいこと

ここまで調べたことを踏まえると、購入前に確認したいのは商品スペックだけではありません。

まず、自宅の窓の前に立ってみてください。

そして、

  • 朝・昼・夜の光を見る
  • 窓を開けて風の入り方を見る
  • その窓を一日に何回開けるか数える
  • 外へ出る窓なのか確認する
  • 普段座っている場所から窓を見る

ここまでやったうえで、初めて商品を見ます。

次に確認したいのが、

  • 遮光性能はどの程度必要なのか
  • 窓枠内に収めるのか、窓を覆うように取り付けるのか
  • 一枚でいいのか
  • 頻繁に操作するなら電動まで検討するのか
  • 手入れできる生地なのか

という部分です。

ショールームへ行けるなら、生地サンプルだけではなく実物を操作してみる。

全閉する。

半分で止める。

全部上げる。

横から見る。

そしてスタッフに、

「この窓に付けた場合、一番困りそうなことは何ですか?」

と聞いてみる。

「おすすめはどれですか?」より、個人的にはこちらの質問の方が好きです。

インテリア用品には必ずトレードオフがあります。

良いところを聞くより、これを選ぶと何を諦めることになるのかを聞いた方が、自分の暮らしに合うか判断しやすいからです。

ロールスクリーンは「生地の外側」まで見て選ぶ

ロールスクリーンで後悔する理由を振り返ると、

  • 遮光生地を選んだのに周囲から光が入った
  • 風が入ったときの動きを考えていなかった
  • ベランダへ出るたびに操作することになった
  • 思っていた方向から光を入れられなかった
  • 正面以外から見た姿を考えていなかった
  • 手入れの方法まで確認していなかった

というものがよく聞かれます。

どれも、生地そのものだけを見ていたら気づきにくいことです。

そして、ロールスクリーンの使いやすさは、生地の外側で決まる部分が意外と多い。

だから購入するときは、

「この窓は、我が家でどんな仕事をしているんだろう?」

と考えてみてください。

その役割とロールスクリーンの特徴が噛み合っていれば、

「カーテンにしておけばよかった」ではなく、

「この窓にはロールスクリーンでよかった」

と思えるはずです。