無垢フローリングは後悔する?7つのデメリットと失敗しない選び方

無垢 フローリング 後悔

木目や色が一枚ずつ異なり、使い込むほど表情が変わる無垢フローリング。

新築やリノベーションで検討しているけど、
「傷がつきやすい」「隙間ができる」「手入れが大変」
と聞いて迷っている人も多いのではないでしょうか。

実際に、これらは無垢フローリングで後悔する理由として、よく挙げられます。

ただ、傷や隙間、色の変化は、単なる欠点とも言い切れません。
どれも天然木を使うからこそ起こる変化でもあります。

この前提を知らずに複合フローリングと同じ感覚で選ぶと、
傷や隙間、色の変化を「想定外」と感じることがあります。

無垢フローリングで後悔しないためには、
経年変化として付き合えるものと、
原因を確認したほうがいいトラブルを分けて考える必要があります。

この記事では、
無垢フローリングで後悔しやすい7つの理由と、採用前に確認したいポイントを解説します。

この記事でわかること

  • 無垢フローリングで後悔しやすい7つの理由
  • 傷・変色・隙間などが起こる原因
  • 経年変化と、対処したほうがいいトラブルの違い
  • 無垢フローリングが向いている人・向いていない人
  • 採用前に確認したいポイント

無垢フローリングとは?

無垢フローリングは、天然木から切り出した木材を床板に加工したものです。

複数の材料を重ねてつくる複合フローリングとは違い、
基本的には一枚の木材からつくられます。
同じ樹種でも木目や節、色合いは均一ではありません。

無垢フローリングは、施工後も室内の湿度に反応します。
湿度が高くなると水分を吸収して膨張し、乾燥すると水分を放出して収縮します。
冬に板と板の間へ隙間が現れることがあるのも、この性質によるものです。

こうした無垢材の性質が、傷や隙間、反りなど、
無垢フローリング特有の「後悔」にも関係しています。

無垢フローリングで後悔しやすい7つの理由

1. 傷やへこみがつきやすい

無垢フローリングで気になりやすいのが、表面の傷やへこみです。

たとえばダイニングチェアを毎日毎日動かしていると、
脚の周辺に細かな擦り傷が増えていきます。
スマートフォンや食器など硬い物を落とせば、へこみが残る場合もあります。

傷のつきやすさは樹種によって異なりますが、
スギやパインなど比較的柔らかい樹種は、
オークなどの硬い樹種よりへこみが残りやすい傾向があります。

施工直後の状態をできるだけ保ちたい人にとって、
こうした傷はストレスになりやすいでしょう。
無垢材を選ぶなら、完成時の見た目だけではなく、
数年使った後の姿まで想定しておきたいところです。

ですが、傷がついたら張り替えるしかないわけでもありません。
浅い傷なら、床材や塗装の仕様によって研磨や再塗装で目立ちにくくできる場合があります。

2. 色や風合いが変化する

無垢フローリングでは、
ショールームで見た床の色が、そのまま5年、10年と続くとは限りません。

天然木は光や紫外線などの影響を受け、時間の経過とともに色や風合いが変化します。
どの程度変化するかは樹種や室内環境によって異なります。

床材選びで見落としやすいのは、サンプルの多くが「現在の色」を見せている点です。

床は部屋の広い面積を占めますよね。
小さなサンプルではわずかな色の違いでも、部屋一面に張れば印象は大きく変わります。
さらに数年後には、施工時とは違う色になっている可能性もあるわけです。

無垢材では「どの色を選ぶか」と同じくらい、
その木がどんな色へ変わっていくかも選ぶ上で重要です。

木の色を生かしたジャパンディな部屋づくりを、こちらの記事で解説しています。
あわせてチェックしてみてください。

読む:

茶色い床でもジャパンディは叶う!北欧家具をセンスよく合わせる4つの法則

3. 冬になると床板の間に隙間ができる場合がある

これは、木材が空気中へ水分を放出して収縮することで起きる現象です。
湿度が高くなれば木材は膨張するので、季節によって隙間の幅が変化します。

隙間ができたからといって、すぐ施工不良とは判断できません。

注目したいのは、隙間の状態です。

冬だけ現れて湿度が上がると小さくなるのか。
あるいは一年を通して大きな隙間が残っているのか。
床の反りや床鳴りも同時に起きているのか。

無垢材の伸縮による多少の変化と、施工会社へ確認したほうがいい状態は分けて考えます。

4. 反りや突き上げが起こる場合がある

木材の膨張・収縮は、板と板の隙間だけに現れるわけではありません。

水分や湿気などの影響によって、
床板が反ったり、板同士が押し合って浮き上がったりする場合があります。

季節によって木材がわずかに動くのは、無垢材の性質によるものです。
しかし、床が持ち上がって歩きにくくなるほどの変形には、施工条件などが関係している場合があります。

歩いたときに明らかな段差を感じる、床板が大きく浮いているといった状態なら、
「無垢材は動くから」と自己判断せず、施工会社へ相談しましょう。

5. 水や食べこぼしに気を使う

「無垢フローリングは水に弱い」と聞いたことがある人も多いでしょう。

水をこぼしただけですぐに床が傷むわけではありませんが、
濡れた状態を長時間放置すると、シミや変色、ひび割れなどにつながります。

とくに、室内で観葉植物を育てているなら、注意が必要です。
水やりの際に鉢の下へ水が回ったり、気づかないうちに床へ水滴が落ちたりすることがあるからです。

無垢フローリングを選ぶときには、
自分のライフスタイルの中で、どのくらい床が濡れる場面があるのかを考えましょう。

6. メンテナンスの内容が床材によって違う

「無垢フローリングはメンテナンスが大変」といいますが、
とはいえこの説明だけでは、どの程度の負担なのかイメージしづらいですよね。

メンテナンスとひとくちに言っても、
普段の掃除、汚れがついた際の処置、表面の再塗装では、必要な作業も頻度も違います。

そして、塗装の違いも確認しておきたい部分です。
オイル塗装とウレタン塗装では、日常の手入れや傷がついた際の補修方法が異なります。

床材を比較するときは、次のような質問を販売店やメーカーへしておくと
より具体的な情報が得られるのでおすすめです。

「普段は何を使って掃除しますか?」

「水拭きはできますか?」

「傷がついたら自分で補修できますか?」

「再塗装は必要ですか?」

ここまで聞けば、「メンテナンスが大変」という漠然とした不安を、
実際に自分が行う作業へ置き換えてイメージができるようになります。

7. 木目や色が思ったように揃わない

10cmほどのサンプルではきれいに見えたのに、
部屋一面へ張ったら色の濃い板や節の目立つ板が混ざっていた。

天然木では起こり得ます。

同じ樹種でも木目や色、節の入り方には個体差があります。
一本の木の中でもすべての部分が同じ表情をしているわけではありません。

これは、施工不良や品質の悪さとは別の話です。

均一な木目や色を求めている人には、このばらつきは非常に気になるでしょう。
反対に、一枚ずつ違う木目を好む人なら、無垢材を選ぶ理由にもなります。

小さなサンプル一枚では判断しにくいため、
施工事例を見るなら床全体が写った写真も確認しておきましょう。

傷や隙間は「失敗」なのか?経年変化とトラブルを分けて考える

日常生活でついた小さな傷と、歩行に支障が出るほどの反りは、
同じ「無垢フローリングのデメリット」でも意味が違います。

前者は暮らすうちに生じる変化ですが、後者は原因を確認したほうがいい状態です。

目安として整理すると、次のように分けられます。

起きた変化まず考えたいこと
小さな傷・へこみ暮らしの中で発生する。床材によって補修できる場合もある
色・風合いの変化光などの影響による経年変化
木目・節・色の違い天然木にある個体差
季節による多少の隙間木材の膨張・収縮によって発生する場合がある
大きな反り・突き上げ原因を確認し、施工会社へ相談
床鳴りが続く木材の伸縮以外の原因も含めて確認
水濡れによる大きなシミ・変形床材のメーカーや施工会社へ相談

小さな傷や色の変化まで完全に避けるのは現実的ではありません。
そして大きく反った床を「これも無垢材の味」と受け入れる必要もありません。

無垢フローリングが向いている人・向いていない人

無垢フローリングとの相性は、手入れが得意かどうかだけでは決まりません。

小さな傷や色の変化、木目のばらつきを許容できるなら、無垢材とは付き合いやすいでしょう。

反対に、施工直後の見た目をできるだけ長く保ちたい、床一面の木目や色を均一に揃えたいという人は、複合フローリングも比較してみてください。

無垢材だから上質、複合フローリングだから妥協、という話ではありません。

比較したいのは、素材の優劣ではなく、自分が床に求めている性質です。

無垢フローリングで後悔しないために採用前に確認したいこと

カタログの写真や小さなサンプルだけで決めず、
可能ならショールームや施工例で広い面積の床を確認します。

見るのは色だけではありません。

傷が気になるなら樹種の硬さを確認する。
床暖房を使うなら対応製品か調べる。
オイル塗装を選ぶなら、普段の掃除や再塗装の方法まで聞いておきます。

マンションへの施工なら、床材を決める前に管理規約や
求められる遮音性能も確認する必要があります。

ショールームでは、経年変化したサンプルがないか聞いてみるのも一つの方法です。
新品とは色や風合いが変わっているため、施工直後の状態だけを見て決めるより、
数年後の姿を想像しやすくなります。

住まいの設備は、取り入れた後の使い方まで想像して選ぶと失敗を減らせます。
こちらの記事も、同じ視点でまとめています。
あわせてチェックしてみてください。

関連記事を読む:

ロールスクリーンは後悔する?買う前に知りたい7つのデメリットと失敗しない選び方

無垢フローリングについてよくある質問

何年くらい使える?

無垢フローリングの寿命は、
樹種や厚み、塗装、使用環境、メンテナンスによって変わるため、
一律に「○年」とは決められません。

表面に傷がついても、すぐ床材として使えなくなるわけではありません。
製品や状態によっては研磨や再塗装ができます。

年数だけを見るより、傷んだ際にどこまで補修できる床材なのかを
メーカーや施工会社へ確認しておくと、長期使用を想定しやすくなります。

無垢フローリングは水をこぼしたらすぐシミになる?

水をこぼしただけで必ずシミになるわけではありません。

長時間濡れた状態が続くと、
床材によってはシミや変色、ひび割れなどが発生する原因になるため、
水分がついたら早めに拭きとることが大切です。

キッチンや洗面所など水濡れの多い場所へ施工する場合は、
その場所への使用をメーカーが認めている床材か確認してください。

無垢フローリングの隙間は元に戻る?

乾燥によって収縮した床板は、
湿度が上がると膨張し、隙間が小さくなります。

しかし、すべての隙間が季節変化によるものとは限りません。

一年を通して大きな隙間が残る、
反りや床鳴りも発生しているなど気になる状態があれば、
施工会社やメーカーへ確認してください。

無垢フローリングでも床暖房は使える?

床暖房対応の無垢フローリングなら使用できます。

無垢材を一括りにして「床暖房は使えない」というわけではありません。
同じメーカーでも対応品と非対応品があるため、
採用する製品ごとに仕様を確認しましょう。

無垢フローリングはマンションでも使える?

マンションでも無垢フローリングを取り入れることは出来ます。

ただし、管理規約によってリフォーム時に使用できる床材や
遮音性能などを定めている場合があります。

気に入った床材を見つけてから施工できないと判明するのを避けるため、
床材選びの前に管理規約を確認しておきましょう。

まとめ|無垢フローリングは「変わる床」として選ぶ

無垢フローリングには傷がつきます。
光を受ければ色も変わり、
乾燥する季節には板と板の間に隙間が現れることも。

だからといって、すべてを「無垢材のデメリット」と考える必要はありません。

小さな傷や色の変化と、大きな反りや突き上げは別の話です。
前者は天然木と暮らすなかで起こり得る変化。
後者は原因を確認するべき変化です。

床材を選ぶとき、ショールームで見るのはほとんどが新品です。
でも実際の家で長く見るのは、その後の床。

椅子を引いた跡が残り、窓から入る光で少し色が変わった状態です。

5年後、10年後、その姿まで含めて選びたいと思えるか。

無垢フローリングで後悔しないために、
新品のサンプルだけでなく、その少し先までイメージして選ぶことが大切です。